マリア島国立公園:ダーリントン町
タスマニアのマリア島は、島全体が国立公園に指定されています。入り口は北のダーリントンの町で、この町は世界文化遺産にも指定されています。
マリア島へのアクセスはトライアバナからのフェリーのみ。この島は車は入れませんので、島内の散策をするには歩きか自転車しかありません。トライアバナから30分ほどで、ダーリントンに着きます。
ダーリントンの建物は囚人の時代から残っているものです。マリア島は1825年から1832年まで、そしてまた1842年から1851年まで刑務所として使われていました。その後、1880年代にマリア島にはちょっとしたブームがやってきます。シルクやワインの生産が行われたり、セメント工場が建つなどして、町は栄えました。当時ダーリントンの人口は何百人にも増えたそうです。
1920年代には、世界大恐慌や輸送費のために競争に打ち勝つことができないなどの理由で、マリア島のブームは終わりを迎えます。その後は農業の時代が始まります。
現在マリア島は国立公園で、自然と囚人の歴史を保護しています。最近では、絶滅危惧種のタスマニアンデビルを守るため、健康なデビルをマリア島に運んで放すなどの試みも行われています。
マリア島はホテルやお店がないので、宿泊する場合にはキャンプか簡単なユースホステルのような宿泊施設に泊るしかありません。日帰りでも十分、町の雰囲気、ショートウォーク(ペインティド・クリフなど)、野生の鳥や動物などを楽しめると思います。
もっと時間がある方、宿泊してもいいという方には、もっと長いハイキングコースもありますし、自転車を借りて島を散策することもできます。