パインレイク(Pine Lake)

アデレードでクラスターが発生し、急遽南オーストラリア州からタスマニアへ来る人に14日間の自己隔離が再導入されました。少し残念なニュースですが、現時点(11月17日)ではこのクラスターによる感染者数は18名。うち15名は近親者のようです。感染力の強いウイルスなので油断は禁物ですが、南オーストラリア州政府は最善を尽くしているようです。状況を見守るとともに、一日も早い収束を祈りましょう。

今日はタスマニアの中央部セントラルプラトー(中部山岳台地)にあるパインレイクのご紹介です。標高約1200メートルの場所にあるパインレイクは夏でも寒い時がありますが、私達は冬に行ったにもかかわらず、こんなに素晴らしい晴天に恵まれました。

パインレイクタスマニア

このパインレイクには往復30分程度のショートウォークがあります。木道で平坦なのでとても歩きやすいですし、長いドライブの途中に足を伸ばすには最高の場所です。またこのエリアは国立公園ではないですが、世界遺産に含まれています。

パインレイクタスマニア

パインレイクという名前の由来にもなっているのが、ペンシルパインと呼ばれるタスマニア固有の植物です。杉の仲間で、通常標高が高い場所(700メートル~1200メートル)に生息します。落ち葉ですが、葉っぱのクロースアップの写真を見てみてください。(注:これは落ち葉なので茶色いですが、葉っぱは緑です。)

パインレイクタスマニア

葉っぱを近くで見てみると、うろこが重なり合っているような感じに見えます。これによって熱や水分が逃げるのを防ぐことができ、こんなに厳しい自然環境の中で生き残ることができるんだそうです。氷河期も生き残ってきた、とても寒さに強い木です。逆に火にはとても弱く、燃えてしまったら終わりです。タスマニアの固有種でありながら数が減ってきているペンシルパイン。絶やすことなく、守っていきたい植物の一つです。大自然の中、とても絵になる木ですよね。

パインレイクタスマニア

こんなにお天気が良いのに、湖の表面は凍っていました。

パインレイクタスマニアパインレイクタスマニア

夏のお花の時期はまたきれいです。脇を通った際には、ぜひ車を止めて歩いていただきたいお勧めのショートウォークです。

 

ライオンロック

タスマニアはオーストラリアで一番南にある州なのは皆さんご存知だと思います。今日はタスマニアの南海岸にあるライオンロックのご紹介です。

オーストラリアで一番南を走る道路を最後まで行くと行きつくのがコックルクリーク (Cockle Creek)という場所です。車で行けるのはここまで。南の海岸線を見るにはここから歩いていかなければいけません。

コックルクリークタスマニア

片道約2時間、ほとんど平坦な道を歩いていきます。木道の部分もたくさんありますが、木道がないところは雨が降った後はぬかるみます。また、平坦とは言ってもかなり人里離れた場所になりますので、行く方はある程度のハイキングの経験が必要だと思います。

タスマニアサウスウェスト国立公園ライオンロックハイキング

ハイキング中、今回は嬉しいサプライズがありました。

何の鳥かわかりますか?これはコトドリ (Lyrebird)という鳥です。オーストラリアの10セント硬貨に描かれている鳥です。タスマニア原産の鳥ではないですが、オーストラリア本土での絶滅を懸念してタスマニアに導入され、現在では野生で生息します。タスマニア内でも生息するエリアは限られ、なかなか野生で見るのは難しい鳥です。ラッキーでした。コトドリはものまねがとっても上手な鳥です。これも他の鳥の鳴き方を真似ているようです。

その後もう少し歩いて、サウスケープベイ (South Cape Bay)に到着です。

サウスケープベイ (South Cape Bay)

そこでこんなサインを見つけました。

サウスケープベイ (South Cape Bay)

オーストラリア最南端ですと書いてあります。写真で見てもわかる通り、更に南に岬(サウスイーストケープ)が見えますが、そこまで歩いていくトラックはないので、普通の人が行けるのはここまでという意味になるんだと思います。オーストラリアのような大きな国の端っこにいるというのもおもしろい感覚です。この海の先はもう南極です。

ここからビーチに沿って更に15分程歩いていくと、ライオンロックに到着です。どうしてライアンロックと呼ばれているのかは一目瞭然だと思います。ライオンが伏せているように見えますよね。

ライオンロックタスマニア

実はこの岩結構薄くて、角度が変わると全然見え方が違います。もう少し先まで歩いてみてください。これもおもしろいです。

ライオンロックタスマニア

他にはそんなに人がいなくて、大自然を存分に楽しむことができました。ゆっくりと景色を楽しんだ後は同じ道を歩いて駐車場まで戻ります。海岸でキャンプをしても良いですし、ホバートからなら長い一日にはなりますが、日帰りも無理ではありません。お勧めのハイキングコースの一つです。

ドナギーズヒル展望台:フランクリンゴードンワイルドリバーズ国立公園

タスマニア島の面積の約22%は世界遺産(複合)に指定されています。このタスマニア原生地域世界遺産は道路があまり通っておらず、何日間もかけて歩かないと入れない部分がほとんどです。州都ホバートから西海岸にあるストローンの町をつないでいる道路がメインの道路ですが、この道路沿いのセントクレア湖を過ぎたところに、いくつかショートウォークがあります。そのうちの一つドナギーズヒル展望台は道路沿いの駐車場から往復45分ほどのショートウォークです。天気のいい日はこの展望台から見える景色はすばらしいです。

ドナギーズヒル展望台:フランクリン-ゴードンワイルドリバース国立公園

ドナギーズヒル展望台:フランクリン-ゴードンワイルドリバース国立公園

ドナギーズヒル展望台ルート案内

ウォークのほとんどは森の中なので、歩いている途中で遠くの景色は見えません。春や夏はお花を探しながら歩くのもいいでしょう。最初の方はユーカリやティーツリーなどの森ですが、少し歩くと木の種類が変わってきます。雨林の木も育つ、入るとちょっと涼しい感じがする森の中も通るコースです。

ドナギーズヒル展望台:フランクリン-ゴードンワイルドリバース国立公園

ドナギーズヒル展望台:フランクリン-ゴードンワイルドリバース国立公園

しばらくすると、急に景色が開けてきます。タスマニアの大自然を感じられる瞬間です!上の写真は北西の眺め。下の写真はフレンチマンズキャップを含む南西の眺めです。

ドナギーズヒル展望台:フランクリン-ゴードンワイルドリバース国立公園

ドナギーズヒル展望台:フランクリン-ゴードンワイルドリバース国立公園

フレンチマンズキャップハイキング

フレンチマンズキャップまで歩くには最低2泊3日必要です。山小屋もありますが、基本的には自分の寝袋や食べ物などを全部自分で運んでいかなければいけません。今年コースが新しくなったので少し歩きやすくなったようですが、フレンチマンズキャップまで歩こうと思ったら、かなりきちんとした装備が必要です。経験者向けのコースです。

ドナギーズヒル展望台:フレンチマンズキャップ

ドナギーズヒル展望台:フレンチマンズキャップ

ブッシュウォーキングの注意点:蛇

蛇

タスマニアには蛇は三種類しかいませんが、全部毒蛇です。ハイキング中に蛇を見たら絶対に近づかないでください。

 

タスマニアの世界遺産エリア拡張!

2013年6月の末に、タスマニアの世界遺産のエリアが拡張されました。今まで1,380,000ヘクタールだったTasmanian Wilderness 世界遺産に、更に172,500ヘクタールものエリアが加わりました。この新しく追加されたエリアには、マウントフィールド国立公園や、今まで森林伐採やまたそれへの反対運動がたくさん行われた、森林伐採業者と自然保護者の戦場といっても過言ではないくらいのエリア、スティックス渓谷やアッパーフロレンタイン渓谷などが含まれます。下が新しい世界遺産のエリアを示した地図です。

タスマニア大自然世界遺産地図

タスマニア世界遺産

マウントフィールド国立公園のラッセルの滝。下の写真は水量の多い冬に撮影したものです。今まで何度も見てきた滝、お客様をお連れした場所に、世界遺産という響きが加わるとなぜか嬉しいものです。(注)ラッセルの滝は夏はかなり水量が減ります。

ラッセル滝 マウントフィールド国立公園も世界遺産に

大人気ラッセルの滝・マウントフィールド国立公園も世界遺産に

背の高いユーカリの木がたくさんあるスティックス渓谷。2003年には世界一高い場所でのプロテスト運動がこの場所で行われました。地上60メートルの木の上にプラットフォームを作って、そこで生活をしながら、周辺での森林伐採に反対の意を示していた人たちがいました。今このエリアが世界遺産として守られるようになったこと、みんなとても喜んでいることと思います。

スティックス渓谷 タスマニア世界自然遺産

スティックス渓谷 タスマニア世界自然遺産

アッパーフロレンタインの原生林の中からの一枚。南極ブナの木の幹です。コケがとてもきれいです。このエリアにはこんな景色がたくさんあります。きちんと整備されたハイキングコースなどはないですが、ちょっと足を踏み入れただけで、大自然を感じずにはいられません。

タスマニア大自然 原生的な森 アッパーフロレンタインバレー

タスマニア大自然 原生的な森 アッパーフロレンタインバレー

今後このエリアにきちんと整備されたハイキングコースができたら、弊社でもぜひこの新しい世界遺産のエリア、ツアーに組み込んでいきたいと思っています。現時点ではマウントフィールド国立公園のツアーを行っておりますので、ぜひご参加下さい!