セントクレア湖 (Lake St Clair)

最近のブログでもすでにご紹介していますが、タスマニアにはオーバーランドトラックと呼ばれる5泊6日で歩く有名なそしてとても人気のハイキングコースがあります。今日はそのオーバーランドトラックのゴール地点でもあるセントクレア湖をもう少し詳しくご紹介したいと思います。

セントクレア湖は標高737メートルの場所に位置する湖です。氷河によって削られてできたセントクレア湖は、オーストラリアで一番深い湖でもあります。水深167メートルと記載されているのを見ますが、もっと深いのではと言われています。原住民アボリジニの人たちはこの湖を”リーアウリーナ”(leeawuleena)と呼んでいました。リーアウリーナとは”静かに眠る水”という意味だそうです。穏やかな水面を見ていると、とても神秘的で名前の理由が理解できます。ただし、標高の高い場所ですから、穏やかな日だけではありません。訪れる際には、雨具や防寒具などすべての天候に対処できるように準備してお出かけください。

セントクレア湖タスマニア

穏やかなセントクレア湖の湖面

同じ国立公園内のクレイドルマウンテンと比べると、セントクレア湖は知名度はまだ低く訪れる人の数も少ないです。その分静かな時間を楽しむことができます。ハイキングコースもいろいろとあり、ルフス山 (Mt Rufus)は私は大好きな日帰りハイキングコースの一つです。ただルフス山は周遊で歩いてくると7~8時間かかりますので、長いコースとなり普段歩きなれていない方には大変なコースです。標高差でも680メートル近くありますので、大分登ります。

セントクレア湖タスマニア ルフス山

ルフス山頂付近からの景色

セントクレア湖のショートウォークと言うと、ウォーターズミート(ヒューゲル川とキュービエ川が合流する場所)を中心に、カモノハシを見られる可能性があるプラティパスベイ、この地域のアボリジニに関する説明の設置があるラーメイラメナー・タベルティの3つのコースの組み合わせがメインでしたが、数年前にフランクランドビーチにきちんとしたトラックができました。ビーチを歩く場所が結構あるので砂の上は歩きにくいと感じるときもあるのですが、全体としてお天気が良いと湖の周辺の山々が見れてとても気持ちの良いウォークです。これでセントクレア湖のショートウォークの選択肢が増えました。

セントクレア湖タスマニア ウォーターズミート

ウォーターズミート

セントクレア湖タスマニア

フランクランドビーチから見える山々の景色

セントクレア湖タスマニア Mt Olympus

フランクランドビーチから見える山々の景色

スタート地点とゴール地点は違うので、往復歩くようになりますが、好きなところまで歩いて折り返しても良いと思います。往復すれば約6キロの平坦なコースです。雨がたくさん降った後は、湖の水量が増えてトラックが水没してしまっているときがあるので、それは注意してください。私はかなりの水量の時に遭遇したことがあり、ハイキングブーツのままでは歩くことができませんでした。

セントクレア湖の近くにPumphouse Pointという高級ホテルがあります。下の写真の右側に小さく写っているベージュの建物です。2015年にオープンしたホテルですが、すぐに人気になりました。近くの水力発電所で水が必要な時のためにセントクレア湖から水をくみ上げて貯めておくという目的で作られた建物(パンプハウス)ですが、その目的のために使われたことは一度もなかったそうです。1990年代に使用が終わってからはそのまま残っていましたが、2015年にホテルとなって生まれ変わりました。静かな大自然の中、高級ホテルでゆったりとした時間を過ごす。これ以上の贅沢はないかもしれません。本格的ハイキングを楽しんだり、ゆったりとした時間を過ごしたり、セントクレア湖でのご自分なりの楽しみ方を探してみてください。

セントクレア湖タスマニア Frankland Beaches & Pumphouse Point

フランクランドビーチから見えるPumphouse Point

オーバーランドトラック

今週は月曜日に36度まで気温が上がったかと思えば、火曜日は21度と気温差が激しいホバートです。

変異ウイルスの拡大や緊急事態宣言など、まだまだ世界中が大変な状況ですが、少しでも皆様にきれいな景色を見て心を癒していただきたいと思い、今日はタスマニアのオーバーランドトラックをご紹介したいと思います。

世界中からハイカーが訪れるこのオーバーランドトラックは、5泊6日で65キロの高山地帯を歩くコースです。途中の山々を登ったり、最後にセントクレア湖をフェリーを使わずに歩いたりすれば、100キロを超える距離になることも!ご自分の体力と日程を考慮して、どう歩くかを決めましょう。

オーバーランドトラックはクレイドルマウンテンのロニークリークからスタートし、国立公園内を縦断してセントクレア湖で終了します。タスマニア原生地域世界遺産の中を歩いていきます。スタートとゴール地点の看板です。ウォンバットとカモノハシの形見えますか?かわいいですね。

オーバーランドトラックタスマニアオーバーランドトラックタスマニア氷河によって作られた地形の中、タスマニアの最高峰マウントオッサ(1617m)を含む厳かな岩山、数々の湖沼、ボタングラスの湿原、冷温帯雨林、滝などを見ながら大自然の中を歩いていくのは最高の気分です。人工の物が一切見えない大自然の中を歩いていると、大自然の大きさを感じるとともに自分の、または自分が抱えている悩みの小ささを実感します。人生や価値観を変えるような経験になることは間違いなしです。以下いくつか写真を載せますので、お楽しみください。

オーバーランドトラックタスマニア・マリオンズ展望台

マリオンズ展望台からのクレイドルマウンテンとダブ湖の景色

オーバーランドトラックタスマニア

クレイドルマウンテンの後ろにバーンブラフが見えてきます

オーバーランドトラックタスマニア・バーンブラフ

バーンブラフが近づいてきます

オーバーランドトラックタスマニア・パインフォレストモーア

パインフォレストモーア

オーバーランドトラックタスマニア・ぺリオン平原

ぺリオン平原から見るマウントオークリー

オーバーランドトラックタスマニア

冷温帯雨林を流れる川

オーバーランドトラックタスマニア・マウントオッサ

タスマニア最高峰マウントオッサ山頂からの景色

オーバーランドトラックタスマニア・ダルトンの滝

ダルトンの滝

オーバーランドトラックタスマニア

マウントオリンパスが見えてきます

オーバーランドトラックタスマニア・ナルシサス

ナルシサスのフェリー乗り場からの景色

オーバーランドトラックはよく整備されているコースですが、5泊6日を歩くにはある程度の体力が必要となります。また標高737m-1617mの間を歩きますので、どんな天気にも対応できる準備が必要です。タスマニアは夏でも雪が降ることがありますので、夏でも防寒具、雨具の準備は必須です。その他食料や調理道具、寝袋やテントなどを含めると荷物もかなりの重量になります。きちんと計画を立ててから歩くようにしましょう。

またオーバーランドトラックを歩くには予約が必要です。10月1日から5月31日までは入山規制があり、料金も発生します。2021年1月現在の料金は$200+国立公園の入園料です。きちんとパスを付けていないと罰金を取られますので、注意してください。6月~9月は国立公園の入園料だけで歩くことができますが、冬は日も短いですし雪が降る可能性も大。やはり夏に歩くのがお勧めです。

重い荷物を運ぶことが心配な方は、英語ガイド付きでプライベートの山小屋(シャワー、食事、ワイン付き)に泊まる贅沢なツアーもありますので、ご心配なく。通常は20キロ以上の荷物を運ぶのが普通ですが、このツアーに参加すれば、運ぶ荷物の重量を8~9キロ程度にすることができます。食事はガイドさんが美味しい食事を作ってくれますので、それも楽しみの一つです。弊社でも予約の代行を行っています。またスタート地点とゴール地点が異なるコースですので、移動が心配な方は弊社では送迎のサービスも行っています。詳しくはお問い合わせください。

今はまだ先が見えませんが、近い将来皆さんがタスマニアへ来ることができるようにお祈りしています。

 

 

リフィーの滝(Liffey Falls)

先週は心配した南オーストラリア州のクラスターですが、(もちろん油断は禁物ですが)あまり大きく広がることもなく、予定より早く南オーストラリア州のロックダウンは終了しました。またメルボルンも24日間連続で新しい感染者数は0(11月24日現在)。11月23日にはシドニーがあるニューサウスウェールズ州とメルボルンがあるビクトリア州の州境も再開し、オーストラリアは嬉しいニュースが続きます。

今日はタスマニア第2の都市ロンセストンから車で約1時間の場所にあるリフィーの滝のご紹介です。タスマニアには綺麗な滝がたくさんありますが、その中でも上位に入る滝だと思います。日本人の間で一番有名なタスマニアの滝は、マウントフィールド国立公園にあるラッセルの滝だと思いますが、このリフィーの滝もラッセルの滝に負けない美しさです。

リフィーの滝へ歩くには駐車場が2つありますが、私達は上の駐車場から歩きました。ここからは往復約2キロ、45分のハイキングです。行は下りで、帰りは登りになります。普段歩き慣れない方には帰りは少し大変かもしれませんが、大きなシダの木がある森林の中を歩いていく、とても気持ちの良いハイキングですし、段々近づいてくる水の音、途中聞こえる鳥のさえずりなど、楽しみもたくさんあります。少し頑張ってみる価値はあります。
リフィーの滝タスマニア
リフィーの滝タスマニア途中いくつか小さな滝が見れますが、ゴールはここ。段になって流れているリフィーの滝。絶景です!心が洗われるとはこういうことを言うんだなと感じます。ちなみにこのリフィーの滝もタスマニア原生地域世界複合遺産に含まれている場所です。

リフィーの滝タスマニア

リフィーの滝タスマニア途中トラックから逸れて川岸に降りていける場所もありますが、足元には十分気を付けてください。足を滑らせて川に落ちた人を私は目撃しました。足だけでしたが、濡れた靴で帰り歩くのは気持ち悪かったのではないかと思います。ここでのランチも考えましたが、石や木が濡れていてちょうど良い座れる場所を探せなかったので、私達は少し戻って上の小さな滝でランチを食べることにしました。

ここは平らで川のすぐそばに座れるので、ランチを食べるにはちょうど良かったですが、濡れているときには滑ると思いますので、要注意です。

リフィーの滝タスマニアもう少し戻ったところで私達はカモノハシを見たことがあります。とてもリラックスしたカモノハシで、逃げることなくビデオを撮ることができました。必ず見れる約束はできませんが、ラッキーな方は、リフィー川でカモノハシに出会えるチャンスもあります。

あとは同じ道を歩いて駐車場に戻ります。そんなに大きな駐車場ではないですが、お休みの日は車がいっぱいになる地元の人達にも人気の滝です。行くまでの道は未舗装の部分も多く、最後は道が細くもなりますので運転には注意が必要ですが、チャンスがあればぜひ訪れていただきたい場所の一つです。

 

タスマニアの世界遺産エリア拡張!

2013年6月の末に、タスマニアの世界遺産のエリアが拡張されました。今まで1,380,000ヘクタールだったTasmanian Wilderness 世界遺産に、更に172,500ヘクタールものエリアが加わりました。この新しく追加されたエリアには、マウントフィールド国立公園や、今まで森林伐採やまたそれへの反対運動がたくさん行われた、森林伐採業者と自然保護者の戦場といっても過言ではないくらいのエリア、スティックス渓谷やアッパーフロレンタイン渓谷などが含まれます。下が新しい世界遺産のエリアを示した地図です。

タスマニア大自然世界遺産地図

タスマニア世界遺産

マウントフィールド国立公園のラッセルの滝。下の写真は水量の多い冬に撮影したものです。今まで何度も見てきた滝、お客様をお連れした場所に、世界遺産という響きが加わるとなぜか嬉しいものです。(注)ラッセルの滝は夏はかなり水量が減ります。

ラッセル滝 マウントフィールド国立公園も世界遺産に

大人気ラッセルの滝・マウントフィールド国立公園も世界遺産に

背の高いユーカリの木がたくさんあるスティックス渓谷。2003年には世界一高い場所でのプロテスト運動がこの場所で行われました。地上60メートルの木の上にプラットフォームを作って、そこで生活をしながら、周辺での森林伐採に反対の意を示していた人たちがいました。今このエリアが世界遺産として守られるようになったこと、みんなとても喜んでいることと思います。

スティックス渓谷 タスマニア世界自然遺産

スティックス渓谷 タスマニア世界自然遺産

アッパーフロレンタインの原生林の中からの一枚。南極ブナの木の幹です。コケがとてもきれいです。このエリアにはこんな景色がたくさんあります。きちんと整備されたハイキングコースなどはないですが、ちょっと足を踏み入れただけで、大自然を感じずにはいられません。

タスマニア大自然 原生的な森 アッパーフロレンタインバレー

タスマニア大自然 原生的な森 アッパーフロレンタインバレー

今後このエリアにきちんと整備されたハイキングコースができたら、弊社でもぜひこの新しい世界遺産のエリア、ツアーに組み込んでいきたいと思っています。現時点ではマウントフィールド国立公園のツアーを行っておりますので、ぜひご参加下さい!

 

日帰りツアー ハーツマウンテン国立公園

ホバートから車で1時間半ほどのところにあるハーツマウンテン国立公園は、Tasmanian Wilderness世界遺産の中に位置します。タスマニアの島の面積の約20%を占めるこの世界遺産は、車が通れる道路はほとんどなく、見渡す限り大自然のとってもとってもスペシャルな場所です。そんなタスマニアの大自然の景色を楽しむことができるのが、このハーツマウンテン国立公園です。ここはホバートから一番近い世界遺産のエリアでもあります。ハーツマウンテン国立公園にはショートウォークがいくつかありますが、体力に自信のある方は往復5時間のハーツピーク(山頂)までぜひチャレンジしてみてください。

ハーツマウンテン国立公園・ワラタ展望台

ハーツマウンテン国立公園・ワラタ展望台

国立公園に入ったら最初のストップはワラタ展望台です。上の写真がその展望台からの景色。世界一背の高い花の咲く木スワンプガムなどのユーカリの木や、雨林の森が眼下一面に広がります。11~12月頃にはワラタの花も咲き、更にきれいです。

ハーツマウンテン国立公園・アーブ滝

ハーツマウンテン国立公園・アーブ滝

ワラタ展望台の次のショートウォークがこのアーブ滝。道路から往復20分程度のとても簡単なウォークです。小さな滝ですが、なかなか趣があってきれいです。天気が悪いときや、体力に自信のない方は、ぜひこのウォークお試しください。

ハーツマウンテン国立公園・オズボーン湖

ハーツマウンテン国立公園・オズボーン湖

メインの駐車場に着いたら、そこから始まるウォーキングコースは2つあります。そのうちの一つがこのオズボーン湖。氷河が作った地形を理解するにはお勧めのコースです。往復40分程度ですから、ぜひぜひ歩いてみてください。

ハーツマウンテン国立公園

ハーツマウンテン国立公園

もう一つのコースがハーツピーク(山頂)へのコースですが、頂上まで行かなくても途中にまたまたきれいな湖が2つありますから、そこまでだけ歩くというのも一つの手です。上の写真はLady’s Tarnと呼ばれる2つ目の湖。写真の左手奥に見えるのがハーツピークです。

ハーツマウンテン国立公園・ハーツピークからの景色

ハーツマウンテン国立公園・ハーツピークからの景色

最後の方はちょっと大変ですが、頑張ってハーツピークまで登れば、こんな素敵な景色が待っています。簡単なウォークではないので、お天気が悪い日には無理はしないようにして頂きたいですが、体力、お天気どちらにも恵まれた方はぜひトライしてみてください。

クレイドルマウンテン

タスマニアと聞いて皆さんが最初に思い出すのは、大自然ではないでしょうか。島の20%が世界遺産にも指定されているこのタスマニアですが、そのタスマニアの大自然の象徴にもなっているのが、タスマニアの北西にあるクレイドルマウンテンではないかと思います。もちろんクレイドルマウンテンは世界遺産に入っています。クレイドルって日本語では”(赤ちゃんの)ゆりかご”という意味です。その名前の由来はまさにその形にあります。クレイドルマウンテン、じっくり見てみるとゆりかごに赤ちゃんが寝ているように見えませんか?

クレイドルマウンテン国立公園 世界自然遺産 タスマニア

クレイドルマウンテン国立公園 世界自然遺産 タスマニア

上の写真は去年の9月に撮ったものですが、この日は本当に珍しくクレイドルに風一つなくダブ湖に一筋の波もたつことがなく、完璧な鏡に映ったようなクレイドルのリフレクションを見ることができました。クレイドル周辺は1年のうち3分の2は雨が降っているといわれています。もちろん雨雲があれば山は雲に隠れてしまいますので、クレイドルの山を見ることもできません。とても自然状況の厳しい場所なんですね。もちろんそんな厳しい大自然の中だからこそ、世界遺産にも指定されるような今のクレイドルマウンテンがあるわけなので、見方を変えれば、それが本物のクレイドルマウンテンということにもなりますがね。それを考えるとやっぱり上の写真のようなクレイドルを見れるって珍しいんです。私たちはクレイドルには何十回も行ったことがありますが、こんな素晴らしいリフレクションは記憶にありません!本当に鏡みたいですよね?また雪化粧したクレイドルもきれいですね。岩肌のクレイドルとは一味違います。

こんなすばらしいクレイドルを見れるかどうかは皆さんの運次第ですが、クレイドルのツアーに興味のある方は、ここをクリックしてください